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asagao’s blog

ほぼ日記と雑記。読書メモは個人的感想でネタバレ含みます。

モンテ・クリスト伯 読書メモ15

真実を知り激しい驚きと共に、恐ろしい決意をしたダンテス。復讐は胸の奥底に秘めファリア司祭に教えをこう。 2年あれば全てを教える事が出来るというファリア司祭。紙もペンもない場所で学ぶ。明かりは肉のわずかな脂身で作った灯火。 インクは葡萄酒に暖…

モンテ・クリスト伯 読書メモ14

さて、遂にダンテスはファリア司祭と出会う。そして、彼は覚醒する。ファリア司祭の叡智によって、まさに目覚める。ダンテスは、石に囲まれた牢獄の中では何も出来ないと思っていた。そして、死まで考えた。しかし、一方で強靭な精神力を持ったファリア司祭…

モンテ・クリスト伯 読書メモ13 (ネタバレ含みます。)

牢獄とは。変化の無い檻。 会話の無い孤独。ダンテスは、君? それとも私?ダンテスの苦しみは架空のものではなく、 誰もが陥るかもしれない地獄。人間にとって変化の無い生活は地獄だ。 逆に、変化し続けることができれば、それは歓びとなる。 中々人は、そ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ12

ファリア司祭。 老いたる知者。 知性の閃き。獄丁は彼を、「きちがい」だと嘲る。いくぶん人の良さそうな検察官は、視察の際その話を鵜呑みにし、ファリア司祭を見て確かに「きちがい」だと思い込む。 先入観とは恐ろしいものだ。 他者の評価を下げる先入観…

モンテ・クリスト伯 読書メモ11

モレル氏の嘆願。ナポレオンの百日政治。 エルバ島を脱出したナポレオンによる、僅かな期間の支配。この情況の変化を逃さず、モレル氏はダンテスの為に嘆願を繰り返す。 敬われる立場の雇い主が、いわば雇い人の為に恥を忍んで頭を下げる。 この時代に、モレ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ10

ダンテスを牢獄へ放り込み、馬車でパリを目指すヴィルフォール。目的は自分と父親の保身、そして、この危機を好機として、国王の信頼を得るため。国王との会話。ナポレオン上陸の報告があり、ヴィルフォールの発言に千金の重みが加わる。国王からの絶賛。 危…

モンテ・クリスト伯 読書メモ9

ヴィルフォール。 良心の呵責。「それは、時をおいて人の心を打ち叩き、昔の行為を思い出させては責めさいなみ、骨に徹するような痛みをだんだん深くへ喰いこませて、遂には死にまで到らせる」※1暫し、自身の良心の呵責に苦悶するヴィルフォール。この時ルネ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ8

さて、ついにシャトー・ディフへ。海岸から小舟へ、そして、夜の海。船上で、ついに投獄されることを知ったダンテスが見上げるシャトー・ディフ。このあたりの描写は、その情景をまざまざと脳内に描いてくれる。震え上がるような恐怖。闇に浮かぶ岸壁、そそ…

モンテ・クリスト伯 読書メモ7

ダンテスの尋問。 前半穏やかに全てが良い結果となるのではないのかと錯覚するほどに、順調に尋問が進む。 ヴィルフォールさえ、優しく有能な検事に見えるほどだ。 ダンテスの申し立ては実に清々しい。 生まれ持った正直さ、和やかな顔。 「いますべての人に…

モンテ・クリスト伯 (ネタバレ含みます。)読書メモ6

後にヴィルフォールの妻になるルネ。心優しい美しい人。ルネはダンテスを裁くために検事として出ていくヴィルフォールに、ただ一人命乞いをする。「寛大にしてあげてちょうだい。今日はわたしたちの許婚式の日なんですもの。」(アレクサンドル・デュマ作、山…

モンテ・クリスト伯 読書メモ5

引き続き、ダンテスを逮捕する為に来た警察官についての記述。 「警察官、それはもはや人間ではないのだ。冷たい、耳もきこえず口もきかない法律の土偶にほかならないから」(アレクサンドル・デュマ作、山内義雄訳、モンテ・クリスト伯一) これは、権力の…

モンテ・クリスト伯 読書メモ4

今日は少し話は戻り、ダングラールが偽の告訴状を書く横でカドルッスが言う言葉。「剣やピストルなんかより、一本のペン、一つのインキ、一枚の紙のほうが、よっぽど恐ろしいとおれはいつも思っていた。」(アレクサンドル・デュマ作、山内義雄訳、モンテ・ク…

モンテ・クリスト伯 読書メモ3

「さあ、さあ、希望をもつんだ!」 自分でもなんの意味ともわからずに、ダンテスの父がそう言った。(アレクサンドル・デュマ作山内義雄訳「モンテ・クリスト伯一」岩波書店) この「希望」という言葉! この言葉を、第1巻でダンテスの父が発している。 「自…

モンテ・クリスト伯 読書メモ2

メルセデスについて。前半のヒロイン的立場にありながら、その描写はヒロインとしての扱いではない。著者デュマの視線の厳しさを、メルセデスに対して感じるのは私だけだろうか? しかし、その少し突き放したような描写によって、的確にメルセデスという女性…

モンテ・クリスト伯 読書メモ

やっぱり、読み始めると止まらない。 「モンテ・クリスト伯」1巻既に読了していますので、もう1巻から、その伏線が分かって倍楽しいです。ダングラール、カドルッス、フェルナンの描写。メルセデスの性格、身振り、セリフの端々に未来を予見する言葉。モン…